クリプトデバイドとは?Web3時代に出現する新しい障壁について

クリプトデバイドについて

CryptoBellでWeb3に関する動向を扱っている、KOYAです。

先日、「クリプトデバイド」なる言葉を耳にしました。
最近は「デジタルデバイド」というITリテラシーの障壁が注目されてきていますが、Web3の世界が広がろうとしている今、同じような障壁がもう一つ誕生しようとしています。今回はそんなクリプトデバイドに関して扱っていきます。

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クリプトデバイドとは?

クリプトデバイドとは、起業家であり、エンジニアでもある中島聡さんが提唱した、新しいITリテラシーの障壁のことです。中島さんのVoicyで紹介があります。

クリプトデバイドを知るには、まず初めに「デジタルデバイド」を理解するとわかりやすいです。

デジタルデバイドとは

最近は「デジタルデバイド」という、「インターネットやスマホを使いこなせる人とそうでない人の間に生じる情報格差」が問題視されるようになってきました。

インターネットやスマホは、2010年ごろだと「使う人は使う、使わない人は使わない。使わなくても現実世界で損をすることはない」という状態でした。一方で、2022年現在、インターネットやスマホ、PCはもはやインフラになりました。インターネット上に流れる広告費がテレビのそれを抜き、マーケティングの戦場としてもオンラインが占める割合が大きくなってきています。

SNSを避ける人はウェブ上のトレンドを逃しますし、ITリテラシーが不十分だとインターネット上で詐欺サイトに引っかかったり、SNSから犯罪に巻き込まれたりします。

さらには国家間においてもデジタルデバイドは見られ、国によっては政府によって情報統制や検閲が行われ、公平で自由な情報収集が難しい国もあります。

もはや現在では、ITリテラシーが低いと新た強いビジネスの機会を喪失し、ひどいと犯罪に巻き込まれるリスクまで高まるのです。

クリプトデバイドについて

そんなデジタルデバイドのクリプト版が「クリプトデバイド」です。

2022年4月現在、Web3について情報収集してDEXやNFTを触る人とクリプトを「怪しい、詐欺だ」といって避ける層がいます。※Web3について詳しくはこちら

現在だと、まだWeb3のサービスはWEB2.0のTwitterやInstagram、YouTubeのようにインフラとまでは至っていません。ですが、「仮想通貨」とされていたものが「Web3」とリブランディングされ、分散型取引所のDEXやNFTマーケットプレイスのOpen Seaなどを引っさげで存在感を日に日に増しています。

今はまだクリプトを避けても新規プロジェクトのエアドロップやSTPENのplay to earnで稼ぐチャンスを失う程度でした。しかし、これからブロックチェーンがインフラ化するにつれて、失うものも大きくなっていくでしょう。

新しい技術を避けたくなる気持ちはわかるのですが、クリプトを避けることで失うものは大きいです。デジタルデバイド同様に、計り知れないものとなっていきます。

クリプトデバイドはどこまでいくのか?

クリプトデバイドについて

クリプトリテラシーの高い人はどこまで行ってしまうのか?最後にその部分に関して紹介していきます。

国に紐づかない”クリプトネイティブ”な人種の登場

バンコクに住む、元ビジネス系ユーチューバーのマナブさん。僕も、2019年にブログのスポンサーをいただいたり、就活時はバンコクで人生相談に乗っていただくなど大変お世話になった方です。そんな彼は、最近”クリプトデバイドの向こう側”に行ってしまった感があります。

具体的にどういうことかというと、下記の2つのような取り組みをしています。

  • クリプトの世界で、クリプトで稼ぐ
  • どこの国にも紐づかない存在になる

具体的には、彼の英語ブログ「I’m Digital Nomad living in UAE and Thailand with 0% tax」などを読むとイメージができます。

一つ目、「クリプトの世界でクリプトで稼ぐ」というのは、「円やドルではなく、イーサで稼ぐ」といったイメージです。ウェブ上の決済をすべて仮想通貨にしてしまえば、もはや国に紐づかないお金の稼ぎ方ができます。
そして、ビジネスをする法人をドバイなどの無税の国に置いたとき、完全に「0% tax」の存在となります。

二つ目、「どこの国にも紐づかない存在になる」なのですが、一つ目のようなビジネスをする際、「法人を置く国」と「住む国」さえも分けることができます。タイに住んでもいいし、中島さんがVoicyで語っていたように「クリプトユーザーがクリプトユーザーのために島を買い、建国したクリプト国家」に住んでもいいわけです。圧倒的に自由な存在となります。そして居住国は、岐阜県の岐阜市から県内の関市に引っ越すくらい気軽にできます。

日本法人をたたみ、シンガポールに移住する

これは僕がTwitterで交流を持つ、関谷さんの取り組みです。彼はもともと(株)divの幹部でしたが、独立して自分の日本法人を設立されていました。ですが、2022年は年初からWeb3にコミットされ、なんとWeb3の世界により注力するためにシンガポール法人を設立、そして海外移住を果たしました。

現状の日本だと、トークンで資金調達した際に売上ではなく、事業の推進費のために使う資金にも課税されてしまいます。このような重税に対して、自民党も平議員を筆頭に是正に取り組んでいますが、時間がかかるので優秀な人材が海外移住しまくっているという状況があります。

というように、クリプトの登場によってビジネスや生き方そのものが大きく代わるムーブメントが起こっています。今後も動向を注視し、ブログやニュースレターにて発信、Web3関係のプロジェクトにも関わっていきます。

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