WEB3.0とは?WEB2.0の課題と、これからの世界について

Web3とは

2022年、「Web3」というキーワードを耳にすることが増えてきたと思います。
2021年後半の時点で、海外ではNFTの第二波と同時にバズワードになっていました。しかし、日本ではIT業界においてもほぼ誰にも認知されていませんでした。ですが、2022年4月現在、日本でもスタートアップ界隈を中心に注目が集まってきています。

今回は、そんな「Web3」について、これまでDEXやNFTをいじったことがない方でも全体像を掴めるように解説していきます。一方で、細かい事例は扱いきれないです。それは、このブログとセットで配信しているCryptoBellのニュースレターで扱います。こちらもぜひご登録ください。
» CryptoBell ニュースレター登録はこちら(無料)

Web3とは?

「仮想通貨」…皆さんも聞いたことがあると思います。
そして、Web3というと、何か新しいものに聞こえたかもしれません。ですが、実は仮想通貨、暗号資産、クリプトのリブランディングが「Web3」です。

そのため、散々「怪しい」「詐欺」といわれてきたきたものだったりします(※実際、詐欺プロジェクトも多いです)。ですが、ブロックチェーンの思想・仕組み自体は全く怪しいものではありません。この記事を最後まで見ていてだけたら、きっとクリプトの世界に興味を持っていただけるはず。ぜひ最後までお付き合いいただけたらと思います。

上場企業のWEBマーケティング担当者を務める僕も、Web3に時間を割くために会社員という身分を捨てました。それくらい、深く、面白く、注目すべき領域だと思っています。

Web3とは、ブロックチェーンが関わるインターネット

超簡単にいうと、Web3とは「ブロックチェーンが関わってくるインターネット」です。

ブロックチェーンの大まかな説明

ブロックチェーンでは、過去の取引履歴が世界中の誰でも見れる形で記録されていきます。

それは、ノードと呼ばれる参加者(PC)が取引データ(トランザクション)を記録しているからです。トランザクションを正しく記録することで、ノードには手数料としての報酬(仮想通貨)が支払われます。そして、世界中から参加されるノードは何体は何千台、何万台も存在するため、その過半数のマシンが嘘の取引記録を記録することは考えにくいです。

そういった仕組みにより、イーサリアムのようなブロックチェーンは「中央なしで」自動で取引を記録し続けています。改ざん不可能なものです。仮想通貨のハッキングも、ブロックチェーンそのものではなく、仮想通貨を預かっている取引所で起きています。

そして、皆さん聞いたことがあるであろうビットコインは、仮想通貨としての用途しかないです。ですが、イーサリアムではスマートコントラクトというコードを書くことができます。スマートコントラクトにより、中央なしでブロックチェーン上でDApps(ダップス、分散型アプリ)と呼ばれるアプリケーションを動かせます。

これらDAppsの登場によってつくられる、新しいインターネットがWeb3(ウェブスリー)です。

※ブロックチェーンの仕組みに関しては、上記の説明だけではよくわからない方もいらっしゃると思います。申し訳ないです。ですが、ここはまたもう一本記事が必要なレベルの概念ですので、一旦飛ばして読み進めていただけたらと思います。

Web3とWEB3.0の違いは?

ところで、「Web3(ウェブスリー)」と「WEB3.0(サンテンゼロ)」の2つの表記をみて、これらの違いが気になった方もいるでしょう。

これらは同じものを指しています。
よりこれまでのインターネットであるWEB1.0、WEB2.0と比較する文脈で使われると「WEB3.0」。クリプト文脈では「Web3」が多く使われるという違いです。

これまでのWEB1.0、WEB2.0との違い

WEB1.0、WEB2.0

これまでのインターネットの歴史を理解すると、よりWeb3がつくる世界について見えてきます。

WEB1.0とは

Web1.0のイメージは、インターネット初期の「Yahoo!を使っていた時代」を思い出していただけるとわかりやすいです。

情報の発信者はホームページを作り、そこに書き込む。情報の閲覧者は、Yahoo!で検索することで、ブログにたどり着く。画像や動画は重いので、あくまでテキストサイトが主流で、メールでやりとりしていた時代です。

そんなWEB1.0の時代も、インターネットが高速化し、大きなデータを扱えるようになり、スマホも登場すると世界観が変わります。

WEB2.0とは

これが現在のインターネットです。
掲示板やSNSが登場し、人々がWEB上でコミュニケーションを取れるようになりました。

そして、それらコミュニケーションの起点となるプラットフォームには、多くのユーザーとそのデータが集中します。
YouTubeを運営するGoogle、FacebookやFacebookやInstagramを運営するMeta、TikTokを運営するByteDance、Twitterを運営するTwitter社、これらの時価総額と影響力は凄まじく大きいものとなりました。

WEB2.0にはどんな課題が存在するか?

現在、インターネットは世界中の人が利用しています。しかし、そのインターネットは誰のものか?
答えは、アメリカと中国のいくつかのIT企業のものです。国のものでも、僕たちのものでもありません。

WEB2.0のインターネットでは、データを所有できない

僕らはInstagramに自分で撮影した写真を画像を投稿します。このコンテンツは誰のものですか?運営会社のMeta社のものです。

Twitterのフォロワーは、誰のものですか?僕らのものですか?いいえ、Twitter社のものです。トランプ大統領のTwitterは、何千万人といったフォロワーがいましたが、アカウントを垢BANされたことにより、Twitterのフォロワーというリストは失いました。

Amazonのアカウントがハッキングされたら、購入した100冊分のKindleはどこに行ってしまいますか?我々が買っていたのは「本の中身」ではなく、「中身にアクセスできる権利」だったのです。ハッキングされたら、権利が奪われてしまいます。

突然、システムのミスで垢BANされることもあります。しかし、僕らは中央集権な企業に対して、あまりに無力です。

僕もMeta社の株主ですが、株主ながら誤BANされたSNS運用代行のクライアントのアカウントを取り戻すためのお問合せに、Meta社は対応してくれませんでした。

これが、WEB2.0(現在のインターネット)の大きな課題です。

広告モデルが炎上商法を誘発している

SNSのプラットフォームとなる企業には、膨大な個人情報のリストが蓄積されます。これらは何に活用されますか?
答えは、広告です。GoogleやFacebookでは、ユーザーの個人情報から、精度の高いターゲティング広告が生まれます。

WEB2.0のビジネスモデルは、データに価値を持たせられない関係上、広告モデルになっています。広告は、ユーザーをプラットフォームに惹きつければ惹きつけるほど収益が最大化されます。

それにより、PVを集めるための炎上商法やフェイクニュースが発生します。SNSの通知が気になってネット中毒になるのも、WEB2.0のビジネスモデルゆえです。

GAFAという、巨大すぎる企業の存在

GAFAは巨大になりすぎました。アップルストアの決済手数料30%もあまりに独占的・強力すぎゆえに「Apple税」とまでいわれています。スマホアプリの完全にiPhoneをもつAppleとAndroidをもつGoogleに独占されている状態です。

Apple税がもし「40%」に変更されたとしたら、誰がそれを止めることができますか?iOSに代わる市場はありますか?ユーザーは動かないでしょう。ユーザーが動かないということは、日本のアプリ開発会社も永遠と国外のAppleに税金を納め続けなければならないのです。

企業に個人情報の取り扱いリスクが集中する

また、企業の一つのサーバーにデータが蓄積されるということは、ハッキングのリスクに対して、企業一社で対応しなければならなくなります。これは、企業としても”絶対に問題は起こせない”とプレッシャーがかかってくるところです。

WEB3.0が解決する課題

そのようなWEB2.0の課題は、ブロックチェーンが使われることでどう解決されるのでしょうか?

データを自分で所有できる

まず、ブロックチェーンの世界には、「NFT」があります。
Non-Fungible Token(ノン ファンジブル トークン、非代替性トークン)というもので、デジタルデータにオリジナルであることを証明する技術です。

インターネットはこれまで、「右クリックでコピー」できるが故に、データに価値を持たせることができませんでした。現実世界では「物理的な物体」が存在するので複製されても問題なかったのですが、インターネット上においては、複製可能なデータの価値はゼロに収束します。

しかし、NFTが出てきたことにより、SNSの投稿物をNFT化することができます。すると、世界中の誰からみてもそのコンテンツのオーナーはあなたになります。さらに、規格が揃えば、別のプラットフォーム上にもデータを移すことができます。Twitterのフォロワーを、Instagramに移すようなイメージのことも可能になるわけです。

そのため、企業の都合でプラットフォームが終了しても、資産を残すことができます。僕が中学生の頃に作ったYahoo!ブログはサービス終了とともに消えましたが、Web3であれば、記事NFTがウォレットの中に残るようなイメージです。

会員登録が不要になる

Web3サービスでは、「ウォレットを接続」するだけでサービスを利用することができます。そこには、会員登録はありません。データを企業にとられないので、個人情報流失の心配もなくなります。

Web3サービスにおける「ウォレット接続」をいくつかのサービスの画像を例にお見せします。

DEX(分散型取引所)の1inchi

DEXの1inchi

赤枠の「Connect Wallet」でMetamask(メタマスク)などの仮想通貨ウォレットを接続できます。ウォレット内には、仮想通貨やNFTを置いておくことができます。

NFTマーケットプレイスのOpen Sea

Open Sea

Open Seaも同様です。

セキュリティレベルの向上

ウォレットを接続するだけでサービスを利用できるという性質上、個人情報を取り扱いといったプライバシーやセキュリティの問題が解決されます。ユーザー側には大きなメリットです。

あとはブロックチェーン上でDAppsを作るからこそ起こる、まだ未知の脆弱性や課題がサービス開発側には出てくるはずで、事業を作る側はこの点を覚悟しなければなりません。

中抜きが減り、クリエイターに還元される

「クリエイターエコノミー」という言葉はこれまでにもありましたが、WEB2.0のクリエイターエコノミーはプラットフォーマー側の「中抜き」とともに共存していました。

例えば、YouTube Liveにおいてはスーパーチャットができましたが、30%はGoogleに取られてしまいます。また、17Liveではライバーは受け取ったポイントの50%を差し引かれます。アイドルとかも同様です。会社なので仕方がないですが、ファンの課金のほとんどはアイドル本人たちには届きません。

このような問題を、Web3では解決できます。
NFTを使うことで、クリエイターとユーザーがダイレクトにやり取りすることができます。

さらに、これまでの書籍においては、二次流通が課題でした。ブックオフでいくら本が二次流通しても、著者への還元がなかったからです。Kindleに至っては、中途として売ることすらできません。

一方で、Open Seaで売れるNFTでは二次流通の際、一部のETH(イーサ)はクリエイターに還元されます。つまり、不労所得になります。

※2022年4月時点の課題としては、Open Seaで売られたNFTをRarible(ラリブル)にて転売されると二次流通の手数料を受け取れないというNFTマーケットプレイス間の問題はあります。

国境に縛られずにサービス利用、ビジネスができる

NFTを販売するとき、そこにはもう国境はありません。

これまでのインターネットでは、日本人は日本人向けの円でデジタルコンテンツを売っていました。英語圏の人は英語圏の人向けにドルで売っていました。韓国人は韓国人向けにウォンで売っていました。ですが、Open Seaでは全世界共通で、ETHが使われます。

また、これまでは日本人は日本の証券会社で資産を運用していました。アメリカ人は、アメリカの証券会社で運用していました。ですが、DEXでは世界共通で仮想通貨やトークンを運用することができます。

海外送金の手間がなくなる

これまでは、例えばインドにお金を運ぼうと考えたとき、銀行やTransferWiseといったサービスを利用しなければなりませんでした。銀行では送金を拒否されたり、本人認証が必要だったり、Wiseでは送金に何日もかかったり、手数料を取られたりしました。とにかく手間でした。

しかし、ビットコインを使えばものの30分程度で日本から世界のどこへでも送金できます。

ひろゆきは「送金に28分もかかるビットコインは使えない」とAbemaで語りましたが、「デジタルゴールド」であり、金塊であるビットコインの用途は、マイクロペイメントではありません。自販機では、別のもっと軽いブロックチェーンを使えばいいだけの話なのです。「レイヤー2」という、ビットコインやイーサリアムの上にもう一層早いブロックチェーンを置く話もあります。

Web3のサービス事例

ここからは、より具体的な事例を扱っていきます。

DEX(分散型取引所)

DEXとは、Decentralized Exchangeの略で分散型取引所です。
イーサリアムなどのブロックチェーン上で動いているサービスなので、DAppsの一つです。

特徴としては、スマートコントラクトにより自動的に動いているアプリケーションなので、中央の運営はいません(中央がいる取引所は、Centralized ExchangeでCEXと区別されます)。ユーザー同時が直接トークンを取引できます。

中央がいないので、人件費がなく、ユーザーは安くトークンの交換ができたり、BTCやNFTを担保に、トークンを借りることができます。貸す側としては、トークンを預けたり、2つのトークンのペアで流動性を提供し、手数料収入を得ることができます。

代表的なDEXには、UniswapやCompound、1inchi、Curveがあります。

DEXの例、Compound

Compound, DEX

NFTマーケットプレイス

NFTマーケットプレイスに関しては、もうすでに本文中で扱ったので事例紹介にとどめます。

最大手Open Seaの方にはtofu NFTやLooksRareがあります。

最大手Open Seaから後発のLooksRareがユーザーを獲得するために、「ヴァンパイアアタック」が仕掛けられました。Open Seaユーザーに対して、LookRareの独自トークンをプレゼント(エアドロップ)し、ユーザーを吸い取ろうとする試みです。

NFTマーケットプレイスの例、LooksRare

LooksRare

分散型サーバー、IPFS

IPFSとは、InterPlanetary File Systemの略で、現在のインターネットで使われているhttpとは別のサーバーの仕組みです。

HTTPは「ロケーション指向型プロトコル」と呼ばれ、「https://cblog.jp/what-is-web3/」などといったURLを指定することでデータにアクセスできます。URLの意味は、「https://cblog.jpというホストサーバーのwhat-is-web3というファイル」という意味で、場所を指定することでアクセスしています。

そんなロケーション指向型のサーバーには、「運営会社が24時間365日サーバーを安定稼働させなければならない」というプレッシャーがかかります。Slackがサーバー落ちしていると、皆さん困りますよね。企業の多くが利用しているAWS(Amazonのサーバー)がもし落ちたりハッキングされたらと思うと、皆さん恐ろしくなるはずです。

そんな中央集権なサーバーであるHTTPに対するのが、IPFSです。「コンテンツ指向型」といわれます。

HTTPでは複製された同一のデータでも、ホストサーバーが変われば別のURLになります。ですが、コンテンツ指向型では、データにURLを紐付けます。

SHAなどと呼ばれる暗号ハッシュ関数を利用して、コンテンツのハッシュ値を決定。同じデータであれば必ず同じハッシュ値になるようになっているので、IPFSではサーバーが一箇所に限定されません。データをアップしたオリジナルのサーバーがダウンしても、別のサーバーからデータを表示することができ、サーバーが安定します。

ENS

イーサリアムのアドレスは、0xから始まる42桁の数字になっています。つまり、一箇所でも打ち間違えた状態で送金すると、送金したお金は任意のアドレスに着金せず、GOX(紛失)してしまいます。非中央集権なブロックチェーンにおいては、「お問合せ先」はないので、GOXした資金は取り戻せません。

そこで、ENS(Ethereum Name Service)を使用すればアドレスを任意の文字列にすることができ、アドレスを扱いやすくなります。

この記事を書いている僕(KOYA)の場合は、「koya-web3.eth」というENSを使用しています。僕のいくつかあるウォレットのうちの一つがこれなので、EtherScanなどでこの文字列を入力することで、僕の取引履歴の全てを見ることだってできます。42桁の数字を記憶する必要はありません。

ENSのアドレス検索画面

ENS

Web3時代のブラウザ、Brave

Braveは、Chromeを元に作られた、上位互換のWeb3ブラウザです。インストールすると、Chromeの拡張機能やブックマークはそのまま使えます。

機能としては、下記の3つが特徴です。

  • アドブロック
  • 表示高速化
  • BATの付与

アドブロックとは、検索結果やサイト閲覧時に検索広告やディスプレイ広告を非表示にする機能です。広告を読み込まなくなるため、表示が高速になります。

BATとはBraveの独自トークンで、Basic Attention Tokeの略です。
Brave側で表示したい広告だけ表示させる(ほぼいつ出ているのか分からない)ことで、BATが付与されます。BATはブロックチェーン上に乗っているので、BitFlyerなどで日本円に換金することができます。

今までの検索エンジンであれば、サイト運営社者になれば広告収入が得られたところ、検索エンジン利用者側にトークンが付与されるという、Web3式のインセンティブ構造になっています。Braveのプロジェクトがこの調子で盛り上がれば、BATの価値も高まるはずです。※今のところは、月数百円程度です。

Braveのホーム画面

Braveの画面

こちらが僕のホーム画面。右上の「Brave Rewards」にて、獲得したBATを確認できます。この記事を書いている2022年4月だと、1BAT=95円くらいです。

分散型ソーシャルグラフ

「ソーシャルグラフ」がソーシャル上の人間関係を表していて、「分散型ソーシャルグラフ」でブロックチェーン上のSNSとなります。

「WEB2.0」の課題のところで、”ユーザーがSNS上にアップロードしたデータが自分のものにならない”ということを説明していたのですが、まさにそれらを解決するようなサービスです。

CyberConnect

DAppsなので、もちろん会員登録は不要。右上の「Connect Wallet」からMetamaskなどのウォレットを接続するだけで使用開始できます。プロフィールの面で特徴的なのは、ENS表記であることです。僕の場合は、「koya-web3.eth」で表記されます。

CyberConnect

ただ、CyberConnect含めてなのですが、まだWeb3版のSNSはTwitterなどWEB2.0のSNSに置き換わっていません。Braveは比較的使われてきているのですが、ユーザー数増えてこないと使う意味も弱いため、伸び悩んでいる印象です。

しかし、インドにおいては、政府によって禁止されたTikTokに代わりショート動画投稿アプリ「Chingari」という分散型SNSが爆伸びで、ユーザー数は3,500万人/日いるそうです。

X to Earn

X(クロス) to Earnという形で、大半の資金をユーザーにトークンという形で還元させる新しい形のゲームも生まれてきました。 ブロックチェーンゲームや、NFTゲーム、Play to Earn、P2Eと呼ばれたりもします。

ある意味、売り上げから広告費を出していくより、ユーザーが儲かり、ユーザー自身が自然に拡散する方がマーケティングとしても成功している気がします。UGC(ユーザーの声)の質も量も増えるでしょう。

このX部分には何を入れてもいいので、今後より社会的に意義のある活動、例えばSDGsとの組み合わせにも期待が膨らみます。

STEPN

STEPN(ステップン)は、”Move to Earn”にあたるブロックチェーンゲームです。GPSの移動距離に従って、Solana上のトークンが付与されます。「歩くだけで稼げる」「STEPNで家が立った!」と2022年4月現在、日本でも大きくTwitterを騒がせました。

STEPNはDAppsなので、ゲームを開始する前のハードルが非常に高いです。

具体的には、GMOコイン などの日本の取引所で円をビットコインなどに交換し、それをBinanceなどの海外取引所に送金し、BTC→SOLに交換、さらにSOLをBinanceからSolanaに送り、SolanaからSTEPNアプリ上のウォレットに送金するという流れが必要です。さらには、アプリ開始までにアクティベーションコードが必要で、これもdiscordのコミュニティから得られるのですが、一定のリテラシーが必要です。

それにも関わらず、爆発的に普及しました。非IT層で、これまで仮想通貨やDeFi、NFTに触れてこなかった層も大きく取り込み、個人的には、Web3が一般に普及する未来を確信できました。

STEPN

この他にも、STEPNに続くX to Earnのゲームは登場してきています。まだ開発途中ですが、”Listen to Earn”のPENTA。ブロックチェーン対応予定の、歩くと特典と交換できるポイントがもらえるSweatcoinなどがあります。

Web3で起業を考えたときに、X to Earnは良いテーマになるとも思います。SDGsにつながるような、社会貢献性の高いことがXになることにも期待が膨らみます。

Web3により、これからの常識は大きく変わる

まだまだWeb3に関して書けることはあるのですが、記事が長くなりすぎるのでこのあたりで終えようと思います。

この記事の下にもともと書く予定だったものとして、次のものがあります。

一つは、Web3によって、どのような人々が生まれているか?ということです。NFTで起業したり、株式会社ではなくDAOを運営する人、国に収益が紐づかない人が誕生しようとしています。

次に、Web3シフトによって起きようとしている課題についてです。運営がいないので、WEB1.0時代の「自己責任なインターネット」に戻ろうとしています。さらには、クリプトが一定のリテラシーを要するため、「クリプトデバイド」という障壁が発生してきています。さらには、日本の起業家が法整備の関係でシンガポールやドバイに流失しまくっています。

最後にWeb3は会社で扱うか?個人で取り組むか?です。これも企業関係者からしたら興味深い内容だと思います。

これら今回扱いきれなかったテーマについては、今後の記事やニュースレターで最新事例を集め公開していきます。無料のニュースレターが更新通知の役割も担っているので、下記からぜひご登録ください。

お知らせ

CryptoBellでは、ブログとニュースレターをセットで運営しています。
ニュースレターでは、1週間のWeb3ニュースや絶対に抑えておきたいクリプト用語、ブログ更新のお知らせなどをブロックチェーンに興味を持って間もない方でもわかる言葉でご紹介しています。また、STEPNのアクティベーションコードの配布なども実施しました。
費用はかからないので、ぜひニュースレターもご活用ください。
» CryptoBell ニュースレター